2008/03/03 (月)
★「ビデ倫」審査部長を容疑で逮捕 制作側も 警視庁
さて、「本家」も無事に次回のコミックマーケットに申し込みを済ませたらしいことを聞き、ようやく次の巻がでるかなぁと淡い期待を抱くユリです。そして打ち砕かれるんだろうなぁ。 今はすっかり内輪向けマイナーサイトに落ち着いていますので、さすがにもうユリを主人公にした成人指定作品について知らない人はいないかと思いますけど……その第一巻がフリー化されました。少し前の話なんですけどね。 その理由は、まぁそれなりに売った作品ではあったし、シリーズが長くなってしまったための新規読者へのハードル下げ、みたいな側面もあるにはあるらしいんですけど、実は一番の理由は「DLサイトで販売禁止になっていた」ことにあったみたいです。 ロリ系の作品への自主規制が強まっていく中で、イラスト系の作品よりは比較的引っかかりにくいと思っていた小説にも、その影響は及んできたわけです。といっても、引っかかった部分は本文ではなく、「挿絵のゼッケンの数字が不許可」という、なんとも微妙な話だったんですけどね。 「そこにモザイクかければ問題なく再販売できる」と言われつつも、今更そこだけモザイク入れ直して販売するのもなぁということで、フリー化に踏み切ったというのが真相です。あ、『12歳の肖像』はどうやってもムリっぽかったので、ついでに、勢いで。 そんなこんなで、今では「日本の文化」としてすっかり定着してしまったモザイクの話題から、今日のニュースです。
三次元に興味のない人のためにさらっと解説しておきますと、アダルトビデオの倫理審査機構には現在いくつかの団体があって、大手古参でレンタル主力のメーカーは今まで通りの「ビデ倫」を通すことが多いんですけど、新規参入で一般に「セルメーカー」と呼ばれる一般販売主体のメーカーは、同様に新しく設立された「メディ倫」を通すことが多いです。この「メディ倫」は、モザイクの基準が「ソフ倫」よりもゆるく設定されているので、「薄消し」だの「ギリモザ」だのとそこをウリにした販売ができるわけです。 そのため、メーカーは「メディ倫」に傾きやすくなり、「ビデ倫」としてもなんとか時代のニーズに合わせた倫理基準を採択していかないと困る、という流れから、このニュースにつながるわけです。 「ビデ倫」内部でも意見が分かれていたりするあたり、この問題の「難しさ」がよく分かるニュースだと思います。
でも本当は。 ビデオ内での「本番行為」が本来は御法度であったために、それを隠す意味でのモザイクでもあったはずなんですけどね。売春行為が禁止されている以上、映像の販売目的でのセックス自体も禁止になっていたんですよ。だから「本当に入っているのか入ってないのかわからない」というのが本来のモザイク基準だったはずで。 この辺の建前なんてのも、きっとなしくずし的に「なかったこと」にされちゃってるんだろうなぁとしみじみ思う、モザイクかけられまくりのユリなのでした。
……ひなまつりに全然そぐわないニュースだったなぁ。
|