「プチサディストなご主人様
    〜温泉に行こう!(前編)〜」
  相馬至



『温泉、ですか?』
「うん、仕事が来ないから、暇でしかたがなくってさぁ、どこかいいところないかな?」
 少し前から計画した事だ。本当の所は、いつも働きっぱなしの夕菜に体を休めてもらいたい、そう思ったからだ。家事全般をやってもらっている夕菜への、ほんの少しの感謝の気持ちでもあった。それで今、秘書に少し相談をしている所なのだが。
『そしたらわが社の……』
「それは無し、たまには会社から離れたいんだよ」
『……左様ですか、それでしたら……』
 一通り、その温泉の効能やら、旅館などを紹介してもらった。
「うん、そこにするよ」
『それでは今日中に地図のデータを幸人様のナビゲーションに送信しておきますので、ご出発は?』
「明後日だよ」
『じゃあ、明日予約を入れておきます』
「ありがとう、助かるよ」
『埋め合わせ、してくださいね♪』
「ははは……」
 ぷつり。
 全くかわいらしい秘書である。
「……ごーしゅーじーんーさーまぁぁぁぁ!?」
「うおっ、夕菜!」
 かなりドスのきいた声で夕菜が僕の名前を呼ぶので、かなりビックリした。
「誰と話してたんですかっ!?」
「ひ、秘書だよ、秘書!」
 栗色の髪の毛を季節に応じて長くしていて、大きな白いリボンで髪の毛をポニーテールにしていて、オレンジのTシャツの上に、茶色いジャケットを着込み、スカートはこんな季節なのに短めの黒い物をはき、黒いニーソックスをはいて、仁王立ちをしている世話焼きメイド兼、ヤキモチ妬き愛人、日下部夕菜。
「秘書さん? こんな時間に?」
 慌てて時計を見る、AM3:00.確かに夜更けだ。って言うか、僕はこの時間帯に夕菜が起きていることがすごく不思議なんだけど。
「ご主人様の秘書さんって、とっても若い、可愛い女性でしたよね?」
「いや……それはその」
「その秘書さんとこんな夜中にどんな電話をしていらっしゃるんですか? 仕事の電話でしたら、午前中に済ましているって言ってましたよね?」
「ず、随分、敬語がすらすらと言えるんだね、夕菜」
「ふふふ」
 不意に彼女が笑い出した。しかし目が笑ってない。ぞくに言う作り笑いだ。非常にさわやかな笑顔を口で作ってはいるが、彼女の目線の先は恐らくヘブンスゲートを映し出しているだろう。
「は、ははは……」
 笑い返す。とたん、般若の形相になって夕菜が
「私にいえないことなんですかっ!?」
「ひぃっ! いや、いえないことは確かなんだけど、それはね、そういうやましい意味でいえないってことじゃなくてね、夕菜」
「やましい事じゃなかったら何でそこまで動揺するんですかっ!?」
 12歳の夕菜に追い詰められる、22歳の僕。
 ―――うわ、すごい惨めっ!
 かといってこれ以上の言い争いは彼女との間に亀裂を入れてしまう事になる、これまで秘密にしていたが、話してしまおう。
「……悪かったよ、夕菜、あのね、温泉に行こうと思うんだ」
「温泉……? ご主人様お一人で?」
「いや、君も一緒に、だよ、夕菜。君とデートがしたいからね」
「デ、デデデデデデデデデデ……!」
 ……大王? いや、版権にかかわるネタはやめよう。
 顔を真っ赤にしている夕菜。デートというその一言でテレまくる初な夕菜がとても面白くて、かわいらしくて、つい笑ってしまう。
「うにゃぁぁぁぁ……」
 それより、夕菜が煙噴いて倒れとりますがなっ!


「……落ち着いた?」
「はぅ……ごめんなさぃ……」
 パタパタと夕菜をベッドに寝かせ。
「謝る事なんてないよ」
「ごめんなさい……私、勝手に勘違いして、勝手に怒ってしまって、どなっちゃって……なんか……うっ、うぅぅ……ふえぇ……」
「あー、泣くな、泣くなよ……」
 今回の件は全面的に僕が悪いのだ。彼女が涙を流したり、謝る理由は何も無い。
 夕菜は人の変化に敏感だ。どうせ夜中こそこそ計画を進めていたのもばれていたのだろう。
「ごめんね、夕菜、本当は君を驚かしたかったから……」
「ううん……私のほうこそ、ごめんなさ……い……」
「……夕菜?」
 すーすーと寝息を立てている。どうやら疲れてしまったようだ。そういえば……夕菜から初めて怒られた気がする。
 それ以前に僕は家族以外の他人から、叱責を受けたことが無い。会社の連中は僕を恐れ、何も言っては来れない。かといって他人との関係を殆ど絶ってしまっている僕にはしてもらえる相手がいなかった。家庭教師なんか、僕を怒るどころか誉めたてるばかりだった。そうして、僕を利用して地位を欲しがったのだ。
「ねえ……夕菜」
 ぽつり、と独り言。彼女の顔をなでながら、ぽつり、ぽつりと。
「君から、色々な初めてを貰ったね……」
 ぽつり、ぽつりと、まだ止まらない。
「初めて優しいって言われて、初めて母さん以外の女性の体に触れて、初めて怒られて、初めて……好きって言ってもらって……」
 僕には、何かが欠けていたのだ。彼女に出会うまで、彼女の存在に気付くまで。
 それを彼女と出会った事で、補ってきたのだ。
「感謝しているよ、夕菜、そして、愛している……」
 そっと、夕菜の口に、口付けた。
 すると、体が反射的に反応したのか、僕の後頭部に手を伸ばし、徐々に、軽く済ませようと思っていたものを深くしてしまう。彼女の舌が、僕の口腔内に侵入しようとしている。拒む理由もないので、僕はすんなりそれを受け入れる。柔らかい、ざらりとした舌の感触。舌同士を絡めあい、唾液の味を互いに味わいながら、長いそれは終わった。
 気がつくと、目を半開きにして、とろんとした表情の夕菜……つまり出来上がってしまった夕菜がそこにいた。
「……悪い子だ、起きてたのか?」
「ご主人様が、悪戯をなさるからです……それよりも……」
夕菜は太ももと太ももをすり合わせて、もじもじとさせている。
「……そうだね、してあげようか、夕菜」


 もう一度、口付けをする、先ほどよりも、深く、濃く、いやらしい、接吻を交し合った。
「ん……んんん、ふぅん……んふ……ん……」
 夕菜の歯茎を舐めたくり、舌を至る所に絡ませ合った、
「んんん! んん、ん……ん……んく……ん、はぁ、ふぅ、ん……」
 彼女の顔を天井の方に見上げさせ、僕が被さり、唾液を流し込む。
「ふや……んぅ……ん、ん、ちゅる……ちゅる……」
 こくん、こくん、と喉の鳴る音が聞えた。それでも尚、舌を絡ませる僕。ざらり、ざらり、とした独特の感触でさえも、快感に思える。幾度となく、舌同士を絡ませあい、顔を離す。
 僕と、夕菜の舌の狭間で、唾液が糸を張っている。彼女の舌は快感の所為なのか、動かしづかれたのか、ヒクヒクと痙攣している。
 ――艶美的
 その表現が素晴らしく似合ってしまう。12歳という、余りにも若い、そんな少女にこう言うのは、少々どうかと思うが、それほどまでに、今の夕菜は、かわいらしく、愛しく、艶っぽく、いやらしい。
 顔を見る、先ほど泣いたためか、目が少しはれている、涙の跡も少し残っているようだ。
 涙の跡に沿って、舌を這わせる。人の皮膚独特の味覚なのか、はたまた乾いた涙の味なのか、幽かながら、しょっぱかった。
「は、あははは、顔、顔舐めないで下さいよ、くすぐったい、ですって、にゃはははは!」
 涙のラインから降りて、首筋を攻める事にした。キスをして、舐めて、キスをして、舐め上げて、それの繰り返しだが、徐々に夕菜は甘い声を上げ始めている。
「は……あ……そこ……久し、ぶり、ですから、感じちゃい、あぅ、ますよぉ……」
 ジャンパーを脱がせて、ベッドに仰向けで寝かせて、Tシャツを捲り上げる。相変わらず下着を着けない、彼女の胸があらわになった。最近成長してきたのだろうか、まっ平らに変わりはないのだが、かすかな柔らかさを感じる。その柔らかい感触を楽しむかのように、彼女の胸に手を這わせ、撫でてさする。
「ひ……んん、はっ……ぁ……」
 余り胸の周りでは感じないらしい、その胸のいただきにある突起に触れた時に、少し、甘い声を出す程度だ。無理やり揉んでみる。
 彼女の脇から、胸の谷間あたりに手を当てて、強く握ってみる。
「んんん!」
 夕菜が、背筋をピンと伸ばした
「うわ、大丈夫? 痛かった?」
「す、少し、ですけど……ゆっくりやっていただければ、気持ち、いいかも、です」
 それならば、という事で、先ずは軽く、こねまわす感じで、軽く握った手を回転させる。
「ふ……んん、んんっ……んあっ、あぁぁ!」
 徐々にだが、快感を覚えつつあるようだ。乳首を手の甲で押しつぶしながらそれをやってみる。
「ひ、いや、いやぁっ! それ、感じすぎちゃって、駄目っ、んんんっ、んくぅ!」
 胸って小さい方が感じやすいっていうからなぁ、夕菜もそうなのかな。
「ごめんごめん、夕菜には、刺激が強すぎたかな……?」
「はぁ……はぁ……本当ですよ、もう……」
 抗議の視線と言葉。しかし、本心から怒っているようではないようだ。
「こっちの方は……どうなってるかな?」
 黒いスカートを捲り上げる。水色と白の縞模様のパンツをはいていた、縞模様のラインが滲んでいる部分がある。ちょうど、彼女の陰唇が当たる位置だ。
「すごいね……胸だけでこんなに感じちゃったの?」
 太ももの間に手を差し込んで、濡れている部分に指をあてがう。くちゅっ……と水気を含んだ音がした。
「んっ……だって……だってぇ……!」
「だって……なに?」
 グリっ、とパンツ越しに陰唇に少し指を押し付ける。
「ひゃっぁ! だって……良すぎたから……」
「じゃあ、もっと気持ちよくなろうね?」
 股布をずらし、直接陰唇に触れる。
「ひゃっ」
 と、夕菜が驚き、太ももで僕の手を挟んでしまった、が。それでも動かせる限りの範囲で僕は手を蠢かせる。ぬるっとした感触、それと、ぷにぷにとした溝の感触が、そこにあった。大陰唇を押し開いて、小陰唇に触れる。徐々に暖かく、ぬるっとした感触が僕の指を包む。
「ひう……んっんんんっ!ん……あっ、あぁぁっ!」
 陰唇の上にある突起に触れた瞬間、太ももの力が緩み、こらえていた嬌声が漏れ始めた。
「夕菜、ベッドから足を垂らして……?」
 何を言われているのか解らないのか、少しきょとんとする夕菜。そしてようやく言っている意味がわかったのか、体を起こして、移動し、ベッドの横端に腰が当たるようにして、足をぶらんと垂らす。ベッドが大きいのか、何とかつま先が床につくような状態だ。パンツを完全に脱がし、徐々にそこから足を開いていく。ぱっくりと開いた、可愛い、発毛していない、少し濡れそぼった少女の割れ目があらわになる。股関節あたりを押さえて、足をベッドの壁板に押し付けて、完全に大開脚の状態にさせる。
「こ、こんなの、恥ずかしすぎます」
「恥ずかしいのも、気持ちよくなっちゃうよ」
 柔らかい割れ目を押し開くと、ぱっくりと開いた、ピンク色の肉ひだがあらわになる。僕は、そこに口をつけた。
「ひっ……」
 冬のせいか、ひんやりとした僕の唇の感触にビックリしたのだろうか、夕菜が小さな声を上げる。かすかなアンモニアの臭い。それはまだ彼女がお風呂に入っていない証拠だろう。かまわず、そのひだからたれる愛液をひだごと舐めたくる。
「あっ、きゃぅ、ひぃっ! ……にゃっ、にゃぁぁっ!」
 舐めても舐めても、その源泉は、枯れる事を知らない。徐々に、亀裂を広げている指もぬめってきて、押し広げっぱなしの状態が難いくらいにまでなってきた。
 上の陰芽を舌の小さな陰唇ごと舐め上げる。
「きゃぁぁぁぅ!?」
 いきなりの事で驚いたのか、夕菜の体がびくんとはね、膝ががくがくと震えだした。
「い、いい、いいよぉ、すごくいい!にゃっ、にゃぁぁっ、ひやぁぁぁぁぁ!」
 僕は広げていた手を放し、舌を亀裂に差し込んで、陰唇を攻め、あいた手を彼女の胸にあてて、先ほどのように軽く握り、手の甲で乳首を押しつぶしながら、揉み(というより捻り)たくった。それを数分もしないうちに、彼女の全身に快感を与えたようで、息をつく間もなく、彼女は嬌声を上げつづけた。
「ひいぃぃぃぁぁぁっ! にゃっ、あぁっ! くふっ……ひっ、ぃぃぃぃ!」
 彼女の限界は近い。それを見定めて、プックリと勃起したクリトリスを甘噛みしつづけてやる。
「んんぁ! 駄目っ、それは、だめぇぇぇぇっ! あっ、あぁっ! に……にゃぁぁぁぁぁっ、ああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 ぷしゃぁぁぁっ……
 尿かと思った。だが、色が透明な上にそう言った異臭はしない。
 つまり、尿になるもう一段階の液体、俗に言われる、「潮」というものを、彼女はイくのと同時に噴出したのだ。
「あっ……あぁぁぁっ……はぁぁぁっ……はぁっ……」
 それが出終わるまで僕はそれを口で受け止めつづけた。
 最後の一滴まで残さず僕の口に入ると、僕はそれを、ごくりと飲み込んだ。
 変態極まりない行為。だがそれをやった現実が、僕の背筋や脳、はたまた全身を貫くような快感を生み出す。
「わた、し……おしっこ……しちゃい……ました……」
「はぁ……はぁ」と荒い息をはきながら、彼女はそう言った。
「これはね、おしっこじゃないんだよ……」
 説明すると面倒臭そうなので、あえて説明しない。
 僕はジッパーを下ろし、彼女の痴態を見つづけただけで屹立してしまったナニを取り出し、彼女の体をお姫様抱っこ、というのだろうか、そういう形で抱き上げて、僕はベッドに座り、彼女の背中を僕の胸に押し付ける形にして、足を抱き、大開脚をさせ、ぴと、と僕のナニを彼女のそこにあてがう。
「入れるよ……」
「はいっ……んんんんっ!」
 僕が腕を下ろしていくと、ずぶぶぶぶと徐々に沈んでいく、彼女の感触が、僕のナニに伝わる。
 こつり、と、最奥部に到達したのだろうか、これ以上奥には進みそうに無い。
「ひぃっ……ご、ご主人様っ……いつも、より、ふか、い、ですぅ……」
 障害が余り無い体位だからだろうか、普段より深くに進めたようだ。
「じゃあ……動くよ」
 難しい格好だが、何とか腰を振動させる。ずちゃずちゃと、粘着質の濃い音が、部屋中に響き渡る。
「はっ……はっ……はぁぁぁうっ!」
 だらしなく舌を垂らし、振動にあわせ、汗と、涎が、彼女の体から飛び散っている。
 結合部から垂れる液体は、僕のズボンさえもぐっしょりと湿らせてしまうほどだ。
 それが僕のナニのカサでえぐられ、掻き出されてくるのだから、尋常な物ではない。
「くはっ、あぅ、ひゃんっ……ひっ、く、うあっ、こ、すれて……駄目、駄目なのぉっ……んに……にゃっ、ふうぅぅぅぅぁ!」
「何が……はっ、駄目なんだい?」
 夕菜のここは、僕のナニ欲しがって、大喜びで、愛液という名の涎をたらしながら、そのナニを貪っているというのに。
「私が……先にイっちゃうっ……! い、いやっ、駄目っ、駄目ですって……ばっ……! ひゃっ、あぁぁっ!!」
「それだけ僕で感じてくれてるって……くっ……ことだよ……嬉しいよ、夕菜」
「んんん……んんふ」
 彼女の顎まで垂れた涎を舐め取り、彼女の口に到達した時、僕は口付けをした。ほんの数秒ほどだが、深いキスを。
 片手を彼女の足から外して、彼女の胸に手を伸ばし、乳首を摘む。
「ひゃっ、あぁぁぁぁっ! ら、らめっ、らめぇぇぇっ! ひひゃっ、あはっぁぁ!」
 夕菜のろれつが回らなくなってきた。
「一緒に……イきたいのぉっ……あっ、あぁぁっ!」
 その言葉が、僕の行動に拍車をかけた。腰を激しく動かし、空いたほうの手は彼女の陰芽に伸ばされた。
「ひゃっ、らめっ、らめぇっ、そんなところ、らめぇぇぇぇっ! おかしく、おかしくなっちゃうよぉ!」
 陰芽を強く摘むほど、彼女の膣はキュッキュッと締まる。どうやら、僕も限界らしい。
 ラストスパートに、これ以上なく、腰を激しく動かす。
「ひゃ、あっあっあっ、焼けちゃう、焼けちゃうよぉっ!私のあそこ、やけちゃうぅぅっ! ひにゃ、にゃぁぁっ、にゃぁぁぁっ、にゃ……にゃひぃ、にゃっ、にゃぁぁぁっ!!」
 そして、僕は、彼女の最奥部に、白い塊を、打ちつけた。
「あ……あぁぁっ、あぁぁぁぁぁぁ……入って、入ってるぅ……ご主人様の……せーえきぃ……!」
 僕と夕菜は一緒に果てた。彼女の体を抱き上げ、僕のモノを抜き取る。
にゅるん、と勢いの良い音がして、白い液体を、とぷとぷと、彼女の膣からあふれさせた。
「はっ! あぁっ……」
 行為の後の彼女は、笑顔だった。


続く