「あやの場合」  Aristillus


 玄関で、ドアのノブをひねる、かちゃんという音がした。
 振り向くと、ピンクのスモックに紺のスカート、黄色の帽子という幼稚園の制服を着たあやが飛び込んでくるのが、ちょうど居間のドアの飾りガラス越しに見えた。
 入ってきたあやは、初夏になったばかりの熱気のせいか、顔中に汗の玉がついている。
 五歳のその小さな顔のせいで、鼻の頭の汗の玉が大きく見えた。

「ただいまー! パパ」

 私はもちろん笑顔でこたえて、足元へ飛び込んできた娘を、私の胸へ抱き上げていた。
 帽子を取ってやると、あやはどこを見ているのか分からないような、深い真っ黒な瞳でニコニコと私を見つめる。
 長めの薄茶がかった髪は、左右、赤と水色の髪留めで結わえて、垂らされている。
 小さな唇からは笑みがこぼれて、小さな真珠のように光る歯がその間にのぞいていた。

「おかえりー。あや、今日のお弁当はどうだった?」

「おいしかったよ! ちょっとすくなかったけど」

「そうか、あやはどんどん大きくなるな。それじゃ後でおやつを多めにしてあげるよ。もうすぐ三時だ」

 私は主婦ならぬ主夫である。
 単純に妻の方が収入が良かったせいもあるが、家に余りいない妻の希望もあった。
 再婚した妻の連れ子であるあやがすぐになつき、あやの世話をするのが楽しかった私は、この立場を受け入れたのだ。

 ただし、今となってはそれだけではなくなってしまったが。

 ふとあやを見下ろすと、なにか言いたげな表情で私の胸に抱かれている。

 笑顔になって、ゆっくりと私は耳打ちした。
「ずうっとそのままにしてたね?」

 そっと彼女を下ろすとしゃがんで彼女の前にかがむ。
 恥ずかしそうにうなずくと、あやはそっと私の手をとって、彼女の方に引いた。
 私は、軽くスカートをめくりあげてあやがつまむのを待つと、今朝はかせたプリント付きのパンツを下からなでてみた。
 かなり湿っているのを確認し、パンツの両端をつかむ。
 その時心配そうな顔をしたあやと目が合ったので、にっこり笑いかけてやると、そのままゆっくり膝の上あたりまで引き降ろした。

「おしっこいったときにぃ、だいぶでちゃった。
 ごめんなさい」

 パンツの裏地からあやの秘裂にかけて、糸を引いて白い液体がつないでいた。
 ほとんどはパンツに吸い取られていたが、少し開いたそこから、その時とろりと一滴だけ下にたれていった。

「素晴らしい、あや。よくがんばったね」

 私は今朝、彼女の中へ射精した精液をそのままにパンツをはかせて、今日一日そのままでいるように命じていたのである。
 素直なあやは、私に逆らった事も、私を悲しませることも、したことが無かった。

 彼女は満足そうに、にっこりと天使のような笑顔を見せてくれた。
 スカートを持ち上げて、秘裂から精液をしたたらせ、天使の笑顔を見せるその姿に、私はたまらず、ほおやおでこや鼻にキスの
雨を降らせる。
 汗の玉をついでになめて、最後に唇に軽いキスをした。

 私が離れると、くすくす笑ってあやが聞いた。
「きょうはどうする? だいじょうぶ?」

 このだいじょうぶには理由がある。
 あやとこういう関係になって三ヶ月が経つが、彼女が生まれて初めてのオーガズムを感じてからというもの、今ではむしろあやの方に、積極さがみられるようになっていた。
 最初は私の快感と満足をもたらすのを目的に、がんばって耐えてくれたあやだったが、今では自分から毎日求めてくるようになってしまったのだ。
 そんなばかな、と私も思うのだが、あやの無類の奉仕精神で痛みを我慢しているうちに、体が慣れてきたらしい。
 実際あやの性器は感じてる時はかなり拡がるようになっていた(普段はやっぱりただの一本線しかみえないのだけれど)。
 しかしそうなると、最初は天国に昇るような気持ちで歓迎していた私も、さすがに私自身の身が持たないと気が付いた。
 それで、今ではいい日と悪い日を決めて、いい日だけ相手してあげることに決めている。
 そのサインが『お家にいなさい』がOKで、『外で遊びなさい』がだめ、という単純なものだ。

 ついでに、もう一つ信じられなかったことがある。
 彼女はあやと私、二人のことを誰にも話さなかったのだ。彼女のママにも。

 今日は朝、一度終わらせてはいたが、その時体は大きくあやを求めていた。
 彼女のパンツを完全に脱がすと、それで丹念に彼女の下半身をぬぐって、洗濯機に投げ込む。
 指で直接彼女に触りながら、私はささやいた。

「今日はお家にいるんだ。君がもしよかったらだけど」

 あやは頬を少し赤くしたまま真面目な顔をして言った。
「もちろん! パパがしてほしいの、ぜーんぶする!」

「違うだろ。あやはどうして欲しいの?」

 目をつぶって、
「いじわる……あやにおちんちんで、いっぱいして!」

私はあやの髪の毛に指を入れてなでながら言った。
「よろしい。ベッドへおいで」

 部屋は涼しいよりはちょっとあたたかく調整されている。
 暑い時に冷やし過ぎは子供に良くないのでそうしているのだが、裸になってちょうど快適ぐらいとも言えた。
 エアコンの音以外聞こえない寝室に、あやの呼吸音が聞き分けられる。その音は少しテンポが早く、低くなっていた。
 彼女は、先ほど脱いだパンツ以外はポーチを置いただけで、なにも脱いではいない。
 そう、彼女は、特に言わない限り、脱がない方が私が喜ぶ事を、良く知っているのだ。

 私がベッドに座ると、あやは躊躇なく私の足の間に入ってきた。
 素早くあちこちをなでまわして、最後にズボンのジッパーのあたりを軽く握るようにしながらなではじめる。
 もちろんその時、私の男根は最大に大きく堅く勃っていたので、彼女は探す必要もなく外からつかんでみせた。
 上目使いに見上げてから、彼女がジッパーを下げはじめたのを見て、私はベルトをはずした。
 にっこりした彼女は、上気した顔で、私がズボンを脱ぐのを手伝ってくれる。
 そのまま彼女が小さな手でトランクスから男根を引き出す間に、私はシャツを脱いで、そっと脇へ放った。

 今や私の男根は、彼女の小さい両手の中に強く握られて、脈を打っていた。
 あやは両手で拝むように握りながら、私の顔を上目づかいに見上げている。
 笑みを浮かべた私が目を合わせると、その唇に天使の笑みを浮かび、おずおずと手を上下にスライドさせ始めた。
 手の中の私がさらに大きくなり、しっかり立ち上がって彼女の眼前に突き出されると、さらに動きは速くなっていく。
 と同時に、その先端を見つめていた彼女は、そっと舌を出すと、先端を舐めはじめた。
 ちゅうちゅうと先端を舐めながら、一生懸命に巻きつけた指を上下させる。
 そのまま男根の下と横からちろちろと全体を舐めていき、最後に顔を上げて大きく口を開けた。
 良く見えるように頭の部分をくわえると、口の中で舌を巻き付けて愛撫し始める。

「うっ……」

 あやの柔らかい小さな舌の感触にさすがに私も声が出てしまい、それを耳にしたあやは、今度は口をすぼめてゆっくりと前後に
出し入れしだした。
 たまにちらりと見上げては、私の見下ろす目と目を合わせて、その大きすぎるものをくわえた唇の端に笑みを浮かべる。
 彼女はまだとても小さいので、頭の部分を入れただけで、口の中はいっぱいだ。
 しかし、小さな両手と唇と彼女の舌を全て使った、彼女の技に、私はたまらず低くうなりだす。
 彼女の頭と肩を愛撫してやりながら、今まで何度も教え込んだ成果に、私は満足を感じていた。
 そうして、彼女が私をのぼりつめさせていくのを味わっていると、突然、体の奥から強烈な射精感が沸き上がりかけて、私はあわてて彼女を止めて、引き離した。

「どーしたの?」

 口をチュポンとはずして、上目づかいにけげんな顔をするあやを、膝の上に抱き上げた。
 その顔にキスをしながらぎゅっと抱きしめると、あやは、満足そうにはぁっと大きく息を吐いた。

 しばらくそうしてから、彼女をそっと枕のある真ん中付近に寝かせてあげる。

「今日は、がんばってくれたからあやの番だ。あやが気持ちよくなることを、みんなしてあげる」

 あやはどうやら精液の味があまり好きではないようだと、私は感じていた。
 もちろん私が望めば、口の中で射精しても嫌な顔を見せずに受け止めるし、飲めと言えば全て飲み込んでくれることも知っている。
 しかし今日は、できるだけ彼女に楽しみだけを与えたいと思っていた。
 それと、今朝のことがあったので、そんなに何回も射精できるかという不安もあった。

 あやは、うるんだ瞳でこちらをみたままスカートを上衣ごとたくしあげ、すっと両側に足を開いた。
 縁に飾りの付いた白いソックスをはいた小さな足は、そのまま幼児独特の体の柔らかさで、180度近くまで開いた。

「パパぁ」

 私は笑みを浮かべたまま彼女の足の間に入り、ゆっくりと右手の指を彼女の秘裂へあてがった。
 ぷっくりとした二つの丘が左右ぴったり合わさっているように見えたそこは、近くで見るとピンク色に充血している。
 足を一杯に開いたせいで小さく開いたそこは、中の色の濃い部分がすでに液体で濡れ光っているのが見えた。
 そこから上へ視線を上げると、合わせ目にぴったりと莢に収まったクリトリスが見える。
 まだ幼児なので、ぴったりとくっついて、本体は見ることはできないが、ぷっくりと充血してるのが分かった。
 まず、左手で莢を上から二本指で軽く押さえると、右手で左右の丘をゆるやかになぞってみる。
 右手で秘裂をなぞりながら左手に振動を与え続けると、あやがため息をついて少し力を抜くのがわかった。
 彼女の中からの潤いが右手に感じられたので、右手の指を注意して押すと、中指が軽く滑り込まれていく。
 そのままゆっくり浅く指の出し入れを続け、彼女の息が荒くなると、指を抜いてかがんで顔を近づけた。
 黙って見ていたあやは、それを見ると、下から手を回して、小さな指で彼女の陰唇を左右にいっぱいに開いてくれた。
 手を離すと一本線になってしまうそこは、ひきつれたひし形に限界まで開かれて、その奥の艶やかな暗がりまで、私の前にさらけだされていた。
 私の舌が彼女の陰唇をなぞって中に押し込まれると、彼女はため息をついて、腰を少し前後に揺すり出した。
 私ももちろん、それに合わせて舌を中で動かしながら出し入れを始める。
 彼女の中は、まだ拭いきれなかった私の精液のかすかな味と、彼女自身の分泌液の濃密な味がした。
 ぴったりと寄せた私の鼻に、あやの清潔な子供の肌のにおいと共に、淫靡な大人の匂いまでが感じられる。
 しばらく動きを続けていると、そのうちにあやの動きが早くなっていった。
 左手の振動を与えていた指を少し強くこする動きに変えると、ん、ん、というリズミカルな声が彼女の口から洩れ始めた。
 彼女の体に力がこもるのを感じて、最後にできるだけ奥に舌を差し込むと、びくりと大きく震えて、喉の奥で「ひっ……」という声がもれるのが聞こえた。
 ピュッと熱い液体が、私の鼻に散った。
 あわてずに、用意したタオルを足の間に置く。最初にいく時、あやは必ずおもらしをした。
 素早く顔を離すと、つるんとした割れ目から、ちろちろとおしっこが流れ出してくる。
 けいれんが走ると、ピュッピュッと小さなしずくが飛ぶ。
 ピクピクと何回かけいれんする動きが続き、最後に小さなため息が、力を抜いた後に流れてきた。

 私は起き上がると、彼女の顔を覗き込んだ。
 目をぎゅっとつぶってふうふうと荒い息をしていたあやは、やがてゆっくりと目を開くと、わたしの顔を見付けて、上気した顔でニコニコ微笑んでくれる。
 彼女の胸や腹をなでながら息が整うのを待って、彼女をやさしく起こしてやる。
 服のボタンをはずそうとすると、あやは最後まで私にやらせずに、途中で自分からスポンと服を脱いで、脇へ放ってしまった。
 くるりと向きを変えて膝立ちのままこちらを向くと、私にニコっと笑いかける。

 たった五歳の義理の娘は、ソックスだけを身に付けた裸身で、何も知らないような顔で私を見ている。
 私の目の前には、小さな裸身が、明るい午後の陽射しを受けて輝いていた。

「ありがと、パパ」

 しびれた私の頭にその声がひびくと、ぴょんと彼女の顔が接近して、唇に彼女の唇が触れるのが感じられた。
 そのまま口を開いて、子供のするようではないキスをせがむ。
 しばらく彼女の舌を味わってから、彼女をそのままベッドへ横たえた。
 すっかり準備の整った彼女の体を、じらすように愛撫してやる。
 なめらかで、まだ何の凹凸もない彼女の胸を愛撫しながら、トランクスを脱ぐ。
 あおむけに横になると、彼女をそっと持ち上げて、腹の上にまたがらせた。
 これは、体重差のせいで、小さすぎる彼女の体に負担がかからないようにするためだ。
 彼女を押しつぶさない方法を、私たちは今までの経験でいくつか編み出していた。

 またいだまま、彼女は下を向いて私のこわばりを握ると、彼女の中心にぴったり合うようにあてがった。
 そのまま少し体を下ろし、私の先が彼女の中に潜り込むのを感じると、手を放してこちらを見上げ、じっと私を見つめる。
 私が手を伸ばしてあやの腰をしっかり支えてやるのを確認すると、彼女はゆっくり腰を下ろし始めた。
 ゼリーの様に柔らかい肌を割って、私の男根が差し込まれていくと、すぐに奥に突き当たるのが感じられる。
 その時、私の目には、まだ彼女の腰の下から、私の全長の半分以上が収まっていないのが見えた。
 だいぶ慣れたとはいえ、彼女の中はぴったりとこれ以上広がらないように締め付け、私をしめ出そうと抵抗している。
 これ以上強く奥へ突かないように支えられたまま、彼女はゆっくりと上下にスライドを始めた。

「ああ……あや!」

 私が目をつぶって叫ぶと、彼女は少しづつ速度を上げていった。
 彼女の中のベルベットの様な感触がうごめいて私を締め上げているのを感じる。
 息が荒くなっているが、あやは相変わらず一言もしゃべらず、私の様子を伏せた目で見つめながら一生懸命体を動かしていた。

 あやには、今までたくさんのいやらしい言葉を教えてきた。
 今では何でも知ってるし、わざと言わせて楽しんだりもした。
 しかし、実際の行為の最中は、ほとんど口をきかずに、私の言う通りに従うばかりだ。
 その様子は、自己主張しないのではなく、私の教えた全ての事を学ぼうとしている様に見えた。
 新しい事を憶えると、次には必ずうまくやろうとがんばってくれる。
 私の胸には、彼女の様な少女に出会えた事の幸福感以外、何も無かった。

 彼女のスライドが潤った音と共に滑らかになっていくと、腰を左右にひねるようにして、変則的な動きになった。
 あやはそのまま私の胸に倒れ掛かり、胸に頭を押し付けて、私の胸と脇腹をさすりながら、腰を左右に動かしている。
 自由なった腕で彼女を抱きしめて、腰を使い彼女を突き始めた。
 しばらくそうすると、彼女の全身が悶え始めるのが感じられて、私はいっそう速度を上げた。
 あやは、最後に突然頭を振り上げると、上半身を硬直させた。
 見下ろすと、あやは目をつぶり、口を開いて叫びだしそうな様子だったが、実際は小さな「あっ……」という声がもれただけだった。
 くねくねと動く腰の中で彼女の陰唇が強く締まり、私も耐え切れず目をつぶると、彼女の腰を強く握った。
 その時、私の中から熱い液体がはじけて、彼女の中を打った。
 再び彼女の体がびくっとして、唇からは「きゃぁ……あ……」と声がもれる。
 次から次へと彼女の中へ撃ち込まれる流れは、すぐに彼女の小さな性器をあふれ、だらだらと私の男根を伝っていった。

「あや! あや!」

 絶頂の瞬間から叫び続けていた私は、全ての快感の波が静かに引くまで、そのままあやの体をしっかり握り続けていた。
 目を開くと、目の前にあやの瞳がこちらを見上げていて、彼女の上気した顔に汗が流れていくのが見えた。
 彼女のちょっと出っ張ったおでこにキスをしようと引っ張ると、その時、彼女の中から私自身がぬるりと抜け出て行くのを感じた。

 二人の激しい息だけが静かな部屋にひびいている。
 しばらくそのまま抱き合っていると、そのうち彼女はそっと私の手をおさえて私の体から降り、足の間に入って私の男根を持ち上げて口を開いた。

「あや! 今日はいいんだよ」

 あやは黙って私の方を見ずに、柔らかくなった男根から、私と彼女の入り混じった液体をきれいに舐めとっていった。
 そのまま私のお腹や袋まで舐めてきれいにしてから、小さな口を閉じてちらりと私を見る。
 私が見ているのを確認して、あやは全て飲み込んでしまった。
 それを見下ろして、首を振りながらも私の口からは、小さく満足のため息がもれた。
 腕を伸ばして、私に寄り添うように横に滑り込んできた彼女を包むように抱いてやると、あやは腕を私の首に回してなにか聞きたそうな顔でじっと私を見つめてきた。

 私は、彼女のほめて欲しい気持ちを察して、笑って言った。
「よくやったね。えらいぞ。
 今日はすごく気持ちよかったよ。あやも気持ちよかった? 痛くなかったか?」

 ニッと笑うとあやはなにか言おうとした。
 その時私たちの耳に、玄関のチャイムが鳴るのが聞こえた。

 ハッと振り向いて私は素早く起き上がり、あやをおさえて、インターフォンへ小走りに駆けていった。
 さっと取ると、小さな子供の声が聞こえる。

「ああ、みどりちゃん。うん、あやちゃんと遊びたいの? じゃ、聞いてみるよ」

 あやは起き上がって、こちらに歩いてくる所だった。
「どうする?」

 受話器を手でふさいで聞くと、あやは替わってというしぐさをした。
 受話器を渡して後ろに下がろうとした時、あやのふとももの内側から膝へ、白い液体が伝っていくのが見えた。

「あや! まだ拭いてない!」

 あやは見上げるとさっきと同じようにニッと笑い、私の手を押さえた。
 そのまま受話器に答える。

「おやつをたべたらいくから、こうえんでまってて。うん。じゃね」

 困って突っ立ったままの私を振り返ると、あやは、
「パパ。おやつまーだ? わたしおなかすいちゃった」
といたずらっぽく聞いた。

「……うん。わかった。けど、先にきれいにしないとね」

「ううん。
 きょうはいちにち、あやのなかにパパのせいしをいれておくの!」

「あれはもう終わりだよ。そのままじゃ遊ぶ時気持ち悪いだろ」

「いいの! ちゃんとパンツでおさえてがまんする。いいでしょ?」

 どこまで本気なのか良く分からないが、あやの返事に興奮した私は、思わず
「わかった。あやはいい子だ。さあ、おやつにしよう」
と答えていた。

 そういえば、さっき言いかけた言葉はなんだったんだろうと、思いながら。



END.