EPISODE-N「納骨堂が出発点」より
「……もう一回ぐらい、できそうよう」
ペニスをいじっていたユリが意地悪くそう言った。しかし、小次郎もそう思っていた。
起きあがって、ユリは小次郎の腰を跨いだ。騎乗位を好むのは、淫魔らしいと言えば淫魔らしい。
「たっくさん、気持ちよくしてねぇ。で、こぢろーも気持ちよくなるのよう。いっしょに気持ちよくならないと、許してあげないからねぇ」
こんな状況でも明るく微笑む幼い少女。この少女が淫魔だとして、全てを吸い取られて息絶えたとしても、案外それも悪くないかもしれない、などと小次郎はぼやけた意識の中で思った。
「んっ、おっきいぃ」
小次郎はそれほど大きい方ではないと思っている。つまり、相対的に大きい、ということなのだろう。少女はどう見ても、小学生ほどの肉体なのだから。
「あっ、あっ、奥までくるよ、先っぽがくるよっ」
小次郎に負担をかけないための優しさなのか、それとも全てを貪りつくそうとする淫欲なのか、ユリは小次郎のペニスを包み込んで激しく動いた。
「あっ、あっ、ぴくんぴくんって、なかで、中でうごいてるぅ」
卑猥な言葉を小次郎に浴びせつつ、ユリは時折茶目っ気のある笑顔で見おろしながら動いた。淫魔からしてみれば、犯されているのではなく犯していることになるのだから、それが普通なのかもしれない。
「んふっ、んっ、ほ、ほらぁっ、見えるでしょぉ、つながってるトコ」
太い柱が、ユリの肉襞を裂けんばかりに押し拡げて貫いている。一片の翳りもない秘部だから、充血したクリトリスまでもがはっきりと見えた。ぬらぬらとした淫液が柱を伝い、小次郎の陰毛がべっとりと張りついてしまっている。
「こぢろー、きもちいぃ? ちゃんときもちいいのう?」
「ああ、気持ちいいよ、ユリの膣は」
「ああん、ユリも、ね、きもち、いいの、よぅ」
自分でクリトリスをこねくり回した。下から見上げていると、淡い色しかないと思っていた乳首が鋭角に尖っているがわかる。
「いっ、イきたくなったら、いつでもいいわよう。ぜんぶ、ぜんぶ受けとめてあげるからぁ」
小刻みに動くユリの腰が、ペニスだけでなく小次郎自身をも呑み込んでしまいそうな気がした。吐き出すのではなく、吸い取られる気分だ。それでも最後ぐらいは気概を見せようと、小次郎はユリの腰を引いて鋭く突き上げた。
「んんっ、やぁぁっ、こぢろーが、いじわるするぅぅぅ」
その時の表情が、小次郎の目に強く焼きついた。犯す側のものではない、素の少女のような困惑した表情。今自分が貫いているのが、淫魔ではなくただの幼い少女であるかもしれないという背徳感が、残り少なくなったものを激しく吐き出させた。
「あうっ、あ、あついぃ……」
余韻に腰を揺らし、ユリは繋がったままで小次郎の胸へと倒れてゆく。
荒い息をつきながら、唇を貪りあった。